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知財業界の人にわかって欲しい開発部のしごとのはなし

こんにちはきさらぎです。

 

本日は知財業界の人にわかって欲しい開発部のしごとのはなし

について記事を書きます。

 

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企業での開発には大きく分けて以下の2つのタイプがあります。

 

・戦略的開発

・案件型開発

 

戦略的開発は、お客様からの具体的な依頼があったわけではなく会社として「こういった製品をつくったら売れる」「将来のわが社にはこの技術が必要だ」などと戦略をたてておこなう開発です。

一方で案件型開発はお客様からこんな製品を作ってほしいと言われておこなう開発です。

 

大きな会社では戦略的開発にも力を入れている場合が多いですが、小さな会社ですと後者の案件型開発しかやらない会社も多いと思います。

 

なぜなら戦略的開発は、何をやるか、いつまでにやるか、どんなレベルのものをつくるかなどの予想が難しくレベルが高いからです。

そして開発にお金と時間をかけた結果、ものにならない場合も多いです。

 

会社の大小関係なく技術部の仕事で、他の部署や上層部の最も注目を集めるのは、後者の案件型開発でしょう。やることが明確ですし、即効性があり、製品のスペックや製品ができた場合の売り上げも明確です。

 

大口のお客さんからこんな製品を作ってほしいと言われたとき

営業は製造(工場)で生産できるものか判断します。

ここでいつも作っているような製品で工場で生産できることが明確であれば営業案件ですので技術部は介入しません。

 

しかし、自社でやったことのない材料や加工が必要になる場合は、営業から技術に相談がきます。全くやったことがないという意味ではなくて、営業の目から見てできそうなレベルのやったことがない製品です。

もちろん大して売り上げにつながらない製品であれば、開発費用がペイしてこないのでこの段階で営業がお客さんにお断りをします。

 

技術部ではその自社でやったことのない製品をどのように作るかを考えます。

ここで新しいアイデアを詰め込むとユーザーに提案するのが遅くなりますし失敗するリスクも多くなってしまうため、既存技術で対応することも多いです。

ただの最適化や材料選定であって発明が生まれない場合も多いのです。

大事なのは発明を生むことよりも、製品を作ることです。(もちろん他社の特許を侵害しないのは前提です。)

 

ちょっと材料や条件を代えただけで、作れなくなることは往々にしてあります。

このため、多額な試作費を投入して実験をします。

もちろん試作費用を負担するだけの試作であるかを判断するための試作計画や社内稟議

も必要ですので上層部への説明を何度も行います。

 

若手社員にとってはこの説明や試作で上層部に自分の仕事ぶりをアピールできるチャンスです。

逆にクオリティの低い試作計画をつくってしまったり、試作に失敗したときには上層部からの評価を大きく落とすことになります。

 

会社には、特許のことなんてほとんど知らないけど、このような技術開発というよりは段取りに近いような仕事が得意な人がいます。

 

そしてこのような仕事をしている人は、単に技術力がある人よりも出世がはやい場合が多いです。

売り上げに貢献しているので当然と言えば当然ですね。